::::: アキラメ路 :::::

なかなかリアルタイムに追っつかない。
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シドニアの騎士 1 (アフタヌーンKC)
シドニアの騎士 1 (アフタヌーンKC) (JUGEMレビュー »)
弐瓶 勉
大真面目に外れたことをするとギャグになるというのがよく分かる。しらばっくれたやりとりが大好きな僕としては二瓶さんの新境地を応援したい。

RECOMEND

 

OTHERS


2012.05.10 Thursday

■■■ arthur / Rakuda

絶賛廃盤中
 YouTubeをふらついていたときに偶然見つけた知らないバンド。知らない良い曲がいっぱいで宝箱でも見つけたみたいに嬉々として聴き漁ってました。童話をそのまま音楽に置き換えたようとしたバンドは山のようにいるけども、歌詞に音楽が伴うことができたバンドとしては、アルチュールが初めて満足いくものでした。保守的と言ってもいいくらい何も新しくなくて、それでいてしっかり胸の内をえぐってくる。退屈させないアレンジからは音に対する造形の深さがうかがい知れるし、シンプルな言葉がもつ力を最大限に活かした歌詞はとても伸びがあって、言葉選びへの配慮をつよく感じさせる。これだけ気付けて気を配れるバンドが、知らないうちに生まれて消えていたなんてなんだか切ないです。

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2012.05.06 Sunday

■■■ James Blake / James Blake

なんとなく更新 
こだまでしょうか?いいえ、誰でも。
確かこの問答がテレビから連呼されているころによく聴いてました。この時期、喪に服すような音楽を聴いて落ちるのは他人の事情に勝手に便乗しているようで、とても醜く感じられた為、とにかくフラットな音を聴くともなく流していました(もしくは無音)。いま、彼の音楽を聴けば落ちるものと判断するけども、なぜか当時はフラットなものとして受け取っていて、たぶん、いろいろと基準値が狂ってしまっていたんだと思う。「感覚よりも奥にある感情に直接はたらきかけることができるダブ」という触れ込みもいまいちしっくりきませんでした。今は音がにじみだす瞬間のカタルシスを確かに感じることができて、その陰影のある音像に気分を左右(ななめ下)されており、やっぱり音楽はある程度こころに余裕のある人が楽しむものなんだなあと感じたりしました。ケムリもくもく煙草がうまくなる音楽です。

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2010.12.12 Sunday

■■■ ほんとうに良くてうれしかったもの

久しぶりなせいかなんだか自分のブログに対してすごくアウェイに感じる…。2010年も終わるので何かちょっと書いておきたい気分になりました。一言おおくて言葉が足りない内容になるのがいつものことだったと思うので、今回も構わずに思いのまま書いていきたいと思います。

まず、今年はほとんどなんにも無かったです。基本、昨年と変わりなし。もしかしたら…に賭けて、興味がないものに気まぐれに手を出しては興味のないものを増やすという作業をひたすら繰り返し、消費とも呼べない分別作業を行っていました。もともとここは、自分が何かすんげーと思うものに出会って、その興奮を誰かにぶちまけたいという欲求を発散するための捌け口だったわけだけども、今年はその必要も無かった。好きなアーティストにも目立った動きはありませんでした。

ただ、そんな中で慰みになるものもいくつかありました。もう25にもなったので自分がどういったものに反応を示すかという事くらいは分かっているつもりなのだけれども、今年のような時間を過ごすと、そのヴィジョンがより明確になり、自分はもうそこから抜け出すことができないんだろうという諦念にも似た気持ちが湧き起こりました。2010年は好きなものとそうでないものの差は何だろうとそんなことばかり考えていました。でもだからきっと今年いいと思ったものは自分にとって本当なんだろうと思います。


Animal Collective / Fireworks
2010年、唯一自分のなかのリストに加わったのは彼ら。あまりの良さに同列に語られがちな他の周辺バンドにも手を出してみたけども、アニマルコレクティブだけが良かった。やっぱり騒がれるバンドにはそれなりの理由があるものなんだと納得。音楽を選ぶときの一つの基準として、いつからか自分の中にある心象風景のBGMが務まるか、あるいはそこに新たなワンシーンを付け加えることができるか、といった事がけっこう重要になったりするのだけど、この曲をはじめ、彼らの楽曲の幾つかからは音のみから夏を感じることができた(それも安直な夏ではない)。言葉の力を借りずにそれを出来るバンドはそう多くはないようで、この曲を初めて聴いたときは探し物が見つかったときのような嬉しさがありました。


神聖かまってちゃん / ロックンロールは鳴り止まないっ
とにかくロックバンドをやるならばここから始めてもらいたい、と僕は言いたい。デビュー作にして音楽性が確立している!なんて煽りは褒め言葉だと思わないし、そんなつまらないデビュー作があるもんかとさえ思う。デビュー作ではそれまで影響を受けてきたもの、原動力となっているものを残していってくれれば良い。特にお利口さんなバンドが多い今どきはそれが出来れば御の字。若気の至りを見せつけて欲しい。あとになって振り返ったときに赤っ恥かくようなものは、その当時本気であったことの証であり、原石はそういった所にしか生まれなかったりするんだ。神聖かまってちゃんはロックバンドとして最高のスタートを切ったと思う。このあとどう転ぶかは分からないけども、分からないからこそ追いかけたくなります。


KIMONOS / Almost Human
向井秀徳とLEO今井のユニットということなんだけれども、ちっとも化学反応など起こっていない。向井秀徳がぜんぜん混ざってない。そこがおもしろくて良かったです。やっぱりこの男のやることにはいちいち笑いがある。向井秀徳(ザゼンボーイズ)については過去に何度も取り上げているので繰り返しになる部分もあるのだけれど、新たな活動の場でもあいかわらずの調子で安心しました。新しいことをやっていても必ずそこには通底する部分があり、彼の世界観を補強するものとなってしまう。他に誰がこの曲のサビの入りでドラをドカンと鳴らそうとするだろうか。同年代のバンドがドロップアウトしていくなかで、未だに道なき道を切り開いてキャリアを重ねつづけるこの男のタフさはいったいなんなんだ。もはや尊敬に値します。アルバム自体も素晴らしかったです。


くるり / 魔法のじゅうたん
今年、京都音楽博覧会に行ってきました。当日は夏のように日差しがつよく、また京都の空気に酔っていたせいもあってか、古い曲たちがいつになく鮮明に聴こえてきて、いま思い出しても眩しい風景ばかりがぐるぐると浮かんでくる。とても良いライブでした。最近のくるりに抱いていたネガティブな印象を吹き払う気持ちよさが確かにあった。今年でたアルバムも前作とは大違いで、リリースする意義のあるものに仕上がっていたと思う。ただそんな中でリードシングルともなったこの曲からは、過去の曲をみんな栄光に変えてしまうような危うさを感じてしまった。名曲なのに聴けば聴くほど、くるりの全盛期は過ぎてしまったんだという思いに囚われてしまう。ここからリスタートだと言いたいのに如何せんゴールにしか思えない。こんなにたまらない思いをさせられた曲は久々でした。



No Music


木村カエラ / season
ある特定の人間たちを夏漬けにして放置している罪深き男AxSxEが全面的に手掛けた曲です。ぜんぶを取っぱらって音のみで判断するなら僕にとってAxSxEがつくる音が一番であり、それはもう表を飾るのが誰であろうとすがらざるおえない程いかれてしまってる。木村カエラのこの曲にはNATSUMENを経たAxSxEが再びBOaTを始動させたなら、という"If"が確かにあり、楽しいことはこんなにも切ないことなんだということを実感させてくれる。BOaTというバンドは音楽性やその過程はもちろん、大学サークル出身というバンドの在り方からしてすでにリスクを孕んだ楽しさがあった。そしていつもたのしさのあまりに終わりを匂わせて胸をかすめるものがあった。それが夏をフラッシュバックさせた。この曲を聴いてたらひさびさに思い出しちゃいました。来年こそは夏を更新してほしいもんです。

ほんとうに良くてうれしかったものは以上です。あまり代わり映えのない面子が揃いました。でもそんなもんだと思います。年を重ねるにつれて知識や建前のために音楽を聴くということも増えてきて、それが特別に不純なことだとは思わないのだけども、ただやっぱり音楽はもっともっと感情的になって聴きたい。そうでないと自分の真ん中に響くものがだんだん分からなくなってしまうような気がする。今年はつまらない音楽の聴き方をしてしまった事もあって、山ほどある好きなものの中心点をはっきりさせておきたかったのかもしれないと、いま書いてて思いました。なるほど。

すっきりしたところでまたこれからに期待したいと思います。
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2010.03.28 Sunday

■■■ Taylor Deupree / Northern

先月、二週間ほど新潟で過ごしました。
Taylor Deupreeのアルバム。
冬になるとなぜか小さな物音に対して敏感になる。そのことを自覚してさらに意識を集中すると、だんだんと疑心暗鬼になって、それが体外の音なのか体内の音なのか判然としなくなることがある。そして落ち着かない気分になってくる。不安はあるけど身を任せてしまいたくなるような、だれに対してというわけでもない個人的な背徳感。冬は内省の季節であり、このアルバムはそんな冬と音のあいだにある特別な関係を擬似的に構築して、じっくり自分と向き合うための機会をあたえてくれる。

フィールドレコーディングでとじ込めた冬を、より冬らしいものとするために脚色したサウンドは、しずかな耳鳴りをさそう張りつめた音の連なりであり、人知れず遠近感を奪っていく。またそれは結果として外界との接触を困難にし、自然な流れのなかで意識を内へと向かわせる。これまで、この手のフィールドレコーディング作品からは開放感より先に閉塞感を感じることになり、いつもそこに矛盾を感じていたのだけど、このアルバムを聴いて、じつはなにもおかしいことではない当然の帰結であることに気付かされました。
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2010.03.26 Friday

■■■ 神聖かまってちゃん / 友だちを殺してまで

のんふぃくしょん
神聖かまってちゃんのアルバム。
すごかったです。良い悪いというよりも、すごい。混乱するし、動揺する。こんなにもふざけた音楽なのに、なぜかそうとは言わせない切実さがある。きれいなものと汚いものとを一緒にしてアンビバレンスな感情を引きだすというのは、近年ではもう使い古されたやり方であって神聖かまってちゃんの演奏の何が特別というわけでもない。キーボードの甘い音色も、それを隠そうとする醜悪な音割れギターも、そしてそれらが生み出す効果についてもすでに慣れっこになってしまっていて、素直に聴きながすことができる。じゃあなにが邪魔をするのかと言ったらそれはもう「の子」しかいない。

の子の歌はむやみやたらと挑発的であったり、友好的であったりと距離感がまったく掴めておらず、どんな空間であっても居心地をわるくする。存在感が圧倒的なんだ。曲を生かすも殺すもの子の気分次第といった感じで、それはいともかんたんに傾く。その落差が生々しいし、いちいち人間くさい。なにに手加減するでもなく自分を曝け出している人が作るものは、打算がなくて気持ちいいし、有無を言わさない影響力がある。こんなにも個人がもつ影響力をみせつけられた音楽は、ずいぶんと久しぶりに聴いたので僕もつい感想なんて書いてしまった。かまわずにはいられなかったです。


神聖かまってちゃん / ぺんてる

相対性理論がどこまでも自覚的であるのにたいして、神聖かまってちゃんは盲目的でやることなすこと収まりがわるいし、行き当たりばったりで指針みたいなものはどこにも見当たらない。ときには土足で踏み込んできて不愉快に感じることもある。でも、そういった良い悪いの判断をあとまわしにするような刹那的な姿勢こそが虚構であることを忘れさせるのだとおもう。僕はこんなふうにタブーを犯すことができる人を前にするとどうにも好奇心がうずいてしまってダメです。気になっちゃってしかたがない。これが2010年になってから欲しくなって買った最初のCDでした。
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2010.01.01 Friday

■■■ 足し算からやりなおし

あけましておめでとうございます。

祈ってばかりいた2009年も終わって、いよいよ2010年代に突入です。昨年のことを語ろうとすればぜんぶ結果論になってしまいますが、でも悪くない年だったなと。落ち込むこともあるけれど、私は元気ですと言える年でした。そういえば昨年の金曜ロードショーのジブリ枠には「魔女の宅急便」があってしあわせでした。

ここはあいかわらずこんな調子だけども、なんだかんだで昨年も観たり、読んだり、聴いたりしていました。とくに年間ベストとかは用意していないのだけども、それなりに笑ったり、驚いたり、感動したりできる作品とも出会えたような気がします。とくに古くて確かな作品。ここ数年の成果、といったら大げさかもしれないけども、迂回に迂回をかさねてようやく今と昔の作品を公平に触れられるようになってきたと思う。またそれと同時に、自分が消費するものに一貫性を持たせて、なにかに納得する必要はないということも。ラーメン好きだからって寿司を食べない手はないのです。

あと昨年、折に触れて考えていたのは、最後はけっきょく「人」なんだということ。なんというか、ものを作る人は山ほどいて、その誰もがだいたい一つか二つくらいは良いものを作ることができ、ときには名作と呼ばれるようなものを一つ作り上げるとして、そのハイペースで増産され続ける作品をあちらこちらへと追い求めて、良し悪しの判断をしようとすることは冷静になるほど途方もないことに思えてきてしまったんです。ただ、星の数ほどある単発の名作にくらべて、それらを作った人を見たとき、信頼の置ける人は数えるほどしかいないので、限りある自分の時間を費やすのなら、そして一つの作品に対して誠実でいたいのなら、もうすこし人を見たほうがよいのかなと。

なんだかどうも言いたかったこととニュアンスがずれてしまったような気もするけど、作品よりもそれを作った人のほうに目を向けたほうが自分にとって嘘にならないんじゃないかと、そんなふうに思ったんです。

そんな感じで触れる作品以上に、その触れかたが変わってきた2009年でした。2010年はまたどんなことを感じて思うようになるのかが楽しみです。
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2009.11.02 Monday

■■■ Pita / Get Out

オウテカがえらく音楽してるように聴こえる
Pitaのアルバム。
とにかく聴いているところを誰にも見せたくない。親が見たら不安になるはずの音で、友達が見たら距離を置きたくなるはずの音。容赦のないノイズがアルバムを通して、在る。鳴っているとか、響いているとか、そういう音楽的な意図を感じさせる言葉が適さないような雑音が造作もなくならべられている。頭が痒くなるようなノイズ、耳が痛くなるようなノイズ、胸が苦しくなるようなノイズ。バリエーションは感心してしまうほど豊かであり、そのどれもが一貫して不愉快だ。でもだからといって悪意を感じるわけでもなく、とてもナチュラルに、フラットに、いやなかんじなんだ。

電子音楽を聴いているとときどき出くわすのだけれど、あたらしい刺激を求めての音の研究、その記録だとしか思えないようなアルバムがある。このアルバムなどはその典型で、曲のタイトルも一曲目は「1」、二曲目は「2」、三曲目は「3」と何を込めるでもなく、区別ができればそれで構わないと言わんばかりのそっけなさで、曲そのものも共感する余地のない一方的なアウトプットでおわる。思い込むことすら許さないような音をどう楽しめばいいのか悩むところではあるけども、邪気を感じないぶん嫌な音も真に迫るものがあって、そこにあるいつにない脅威が驚異に変わるのを今はおっかなびっくり楽しんでる感じです。これにのめり込むと道をあやまりそうでこわい。
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2009.11.01 Sunday

■■■ Soul Flower Union / CANTE DIASPORA

「もっとおっぱい」に異議なし
ソウル・フラワー・ユニオンの何枚目かのアルバム。
彼らについては音楽でたたかう人たちといった印象が強くて、戦争でも貧困でも人権でも環境でも、そこに問題があると思えば臆せずに物を言うような、そんなイメージがある。そういった姿勢を煙たく思う人がどこにでも一定数いるということは誰にだって想像できると思うのだけども、そんな中で、口に出してしまえば生きづらくなるような言葉をあえて歌にのせるのは、勇気のいることだと思うし、ひとつの決断だと思うし、とにかくすごいなと思わずにはいられないのです。彼らの場合は、ただアンチイズムを貫くわけでもなく、人類賛歌とでも言うべきポジティブな音楽と並行して歌うため、アティチュードを示しながらもマスに届くものとして、紙一重のバランスをものにしているように思う。ちょうど思いが一巡してから鳴らした音楽といったように確固とした安定感と包容力がある。こういう音楽が表舞台で鳴りつづけることができるくらいのゆとりがあればいいのになあと、平和な日本で思いました。


Soul Flower Union / パレスチナ
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2009.10.18 Sunday

■■■ DRIVE TO 2010@新宿ロフト

新宿ロフトで行われたイベントDRIVE TO 2010に行ってきました。10月5日から30日間つづくこのイベント。見てきたのは15日の勝井祐二プロデュースナイトで出演者は七尾旅人、sgt.、NATSUMEN。これは行くっきゃない!って感じでわっくわくしながらロフトへと向かいました。


七尾旅人 / Walk On The Wild Side

トップバッターは七尾旅人。やっぱりすごいよかったです。七尾旅人はあいかわらず七尾旅人だった。自分のペースというものをしっかりと持っていて、ライブにはそれをこっそり共有させてくれるような親密さがある。それはとても素敵な体験で、常識からおおきく外れたところから世界を見据えるあらたな視点、もしくはそのヒントを分けてもらえたかのような気分になる。

音楽にしても従来の枠から外れていて、語りから歌の間に境目はなく、チューニングから演奏の間に境目はなく、音楽というものの括りをおおきく押し広げている。今回もルーリードのカバー「Walk On The Wild Side」から勝井祐二との即興になだれこむあたりなど、開放された音同士の連なりに背筋がぞわっとする瞬間が何度もあった。結局、音楽を聴いたり、何かしらの作品に触れたりするのはこの瞬間を求めてというところが大きくて、それをこの最小限の編成で何度でも味あわせてくれるというのはやっぱり貴重だと思うし、居てくれてありがたいなあと思います。



sgt. / 再生と密室

お次はsgt.。sgt.はGood Musicとのスプリット以来聴いてなかったせいか、ずいぶんとたくましくなったように聴こえました。メンバーにギターが加わったことや、勝井祐二がヴァイオリン、stimの中村圭作がキーボードとして参加したことがそう感じさせたのかもしれないけども、曲調自体もリズムがバキバキしていたりとロック然としたものに変わっていたように思います。一番印象に残っているのはヴァイオリン二本の掛け合いで、メンバーの女性が鳴らす優雅な旋律を勝井祐二がヒステリックに乱していくあたりは官能的ですらあったと思う。勝井祐二のヴァイオリンはやっぱりメリハリがあって、そのときどきで泣くし怒るし本当に表情豊かだなあということをライブ中ずっと思っていました。



NATSUMEN / No Reason up to the Death

最後はナツメン。もう最高でした。かっこよ過ぎて笑いがこみ上げてくる。したくないのにニヤニヤしてしまう。「Pills To Kill Ma August」のあのかっこ良さは何なの?何のつもり?と錯乱して誰彼かまわず問い詰めたくなる。やっぱり自分はこのバンドのことが大好きなんだなあということを思い知りました。今回うれしかったのはなんといっても新曲が聴けたことで、しかもそれが初聴ながら「これはいい曲だ!」と思える曲だったのがすごく嬉しい。あまり説明はしないけど、疾走あり、哀愁ありの輝かしいナツメンミュージックでした。

あと特筆すべきは、ぴょんぴょん跳ねるアイン改めホインがやっと見れて幸せだったこと(指揮も見れた!)。AxSxEが一曲に一回くらいのペースでギターを持ち替えていたこと(暴れすぎ&体張りすぎ)。ナツメンwith勝井祐二「Sonata Of The Summer」がかなりクレイジーだったこと(まさかのアンコール)。ナツメンのときはつい舞い上がってしまい冷静に見れなかったのでたいした言葉は出てこないのだけども、つまりはそういう音楽なんだと思う。巻き込む力が強力で、取り込まれたら最期、無我夢中にならざるおえない魅力がある。今宵のナツメンも最高でした。


今回のライブのメンツの豪華さは本当に勝井さん様々で、特に七尾旅人とAxSxEという濃い人間を一夜のうちに見れたのはすごく刺激的でありがたかったです。個人的には、このふたりと同じくらい濃い人間として向井秀徳がいるので、いつの日かこの御三方が一緒のライブに出る日が来ることをこっそりと夢見ていたりします。今回のイベントでそれも夢物語じゃないんじゃないかとちょっと希望を持ってしまいました。平日で大変だったけども、元気でたし、無理強いして行く価値のあったイベントだったと思います。いってよかった!
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2009.10.15 Thursday

■■■ 破の話

→このタイミングで「ヱヴァンゲリオン新劇場版・破」を観てきました。確か一つ前の序も上映が終わる間近にあわてて映画館に転がり込んで観たのだけれども、今回も懲りずにまわりが盛り下がったころに一人盛り上がっています。話したいことは山ほどあるのに話すに話せないこの不自由さが病み付きになったり、ならなかったりで、もう本当にいろいろ間違っちゃってる感じなので、ここではネタばれを気にせずに思いのままになんか言っていこうと思います。もちろん面白かったことは大前提。


宇多田ヒカル / Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-

→まずなにより最初に感じたのは、登場人物の内面がしっかりと言葉にして語られているということでした。テレビシリーズではどちらかといえばみんな胸のうちで思いを発酵させて、それを他人とうまく共有することができず苦しむという構図が多かったと思うのだけど、映画ではちょっと説明的なくらいに思いのたけが明かされていく。特に松代での参号機起動実験前のアスカとミサトの会話などでは、観てるこちらが照れてしまうくらいの熱い本音が交わされていて従来のエヴァと新劇場版のヱヴァが別物なんだということをあらためて思い知らされました。

→そしてやっぱり、こういった変化の最たるものは綾波レイにあったように思います。レイが企てた「碇シンジぽかぽか計画」。あの綾波レイが目的意識を持って、周囲に働きかけながらことを成そうとするというのは、あまりにヒューマン的に過ぎるように思えて驚いた。アスカとレイがエレベーターのなかで長時間二人っきりになる、かの有名なシーンにおいても二人のやりとりは前より人間味あるものに改変されていて、もはやレイは謎の少女でもなんでもなく、ちょっと生きるのに不器用な普通の女の子といった感じの描き方になっていたと思う。

→このように思いを言葉にすることで見えてきたのは登場人物同士のつながり「絆」みたいなもので、そこはテレビシリーズの頃から一貫して表現していたところだと思うのだけど、新劇場版になるにあたってかなり咀嚼されて分かりやすくなっていたように思います。実はエヴァは王道に則った普遍的な物語なんだということがよく分かる。ときどき少年マンガ並みの前向きな熱さを発揮することも話の方向性を定めるのに役立っていて、難解だったアウトラインを掴みやすくしていたと思います。

→あと頭に残っているのはこの一連のセリフ。

加持リョウジ 「大人はずるいくらいでちょうどいいのさ」

碇ゲンドウ 「大人になるんだ、シンジ」

碇シンジ 「僕には大人が分かりません」

ちょっと記憶があやふやで定かじゃないのだけれども、こんなようなセリフがあったと思う。それぞれの立場がよく分かるセリフだし、大人の都合に巻き込まれた子供たちという設定がよく分かるセリフだなあと思いました。全体としてはポップになってたし、予告編に救われたところはあるけれども、いまのところはまだポジティブな気持ちで観れる内容でした。とてもおもしろかったです。

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